こんにちは。
今日は単語帳について少し書きます。
単語帳は久しく手に取ってなかったのですが
現状の語彙を確認する意味で眺めてみました。
最近リスニング力が上がって結構聴き取れる範囲が増えてきたこともあり、
もしかすると自然に語彙が増えているかもという淡い期待もあり。
ちなみに鉛筆片手に「勉強」ではなく、あくまで「眺める」です。(←ここ重要)
使用した教材は『新HSK词汇突破(HSK5級)』という中国で出版された単語帳。
全体にさっと目を通すと、7割程度意味が分かる感覚を持ちました。
比較として、去年の11月~翌1月頃にも同じ教材を使っていた時期がありますが、
その頃は2,3割の単語が分かる状況でした(4級はほぼ分かる)。
まずはこのレベルならリスニング中心の学習で語彙も自然に身についていくことが実証されたことを嬉しく思います。
これからも迷わず学習を進めていけます。
ちなみにHSK5級は2500語レベルで、中検2級ではそれは入口レベルなので
2級合格時点(去年11月)では語彙力としてはかなり貧弱な状態だったようです。
正直、よくこれで2級の壁を超えられたな、と(^_^;
今回は単語帳の中身についても少し触れておきます。
まずは単語帳の画像を貼ります。
一見してキクタンより実際の会話で使われる単語が多く採用されているように見受けられます。
そしてこれはあくまで私見ですが、キクタンよりも全体的に出来が良いように思います。
※好みや目的によってもどちらが良いかは変わるはずです。
今回は「中国語が分かるようになる」という私の目的を基に記載します。
以下、メリット・デメリットに分けて詳述します。
〇メリット
①必要十分な単語量。使用頻度の高い単語がフレーズと共にまとめられてある。
一方キクタンは、中検がそういう作りになっているので仕方がないが
その段階の語学力からすると身の丈以上の単語が多い印象。
②例文にピンインがついていない点が却って良いと思う(生词にはついている)。
日本人学習者はピンインを読みすぎるきらいがあると思う。
普段から意識的に中国語に触れていれば基本的な文章にピンインは不要なのでは?(という仮説)
更に実際の中国語は生ものなので、同じ声調の単語でも微妙に抑揚の付け方が違ったりする。ピンインを過信してはいけない(戒め)。
③中国の出版物なのでほぼ全編中国語で記載されているのがGood(生词のみ英語で品詞・意味を記載)。
例文やフレーズに意味が書かれていないが、中国語の基礎力があれば結構分かる。
これがご丁寧に日本語訳まで書かれていたときのことを考えると、
やはり日本人としてはそちらもつい目に入ってしまい脳の容量を食ってしまう。
電子辞書と同じで、豪華な機能は要らないから必要十分な内容を持つ
動作の軽快な道具を使いながらサクサクとこなしていける、そんな物が理想。
〇デメリット
①CDがついていないところ。しかしこのレベルの内容であれば
普段から中国語の音声を聴いていれば問題なく脳内再生可能。
却って自分のペースで勉強出来てよいかも知れない。
②生词の意味が英語でしか書かれていないので、英語が分からない場合は結構な手間・ストレスがかかると思う。
といった感じで使いこなすにはそれなりの力が必要ですが、実用的な中国語を志向している方にとっては最高の単語帳だと思います。
HSK6級レベル(5000語)までマスターすれば基本的な会話には一切困らなくなるはずです。
ただし、中検準一級を目指すにはやや語彙不足な感がありますので
私は類書の『HSK单词速记速练(全8冊)』を使っていこうかと思います。
こちらは、《汉语水平词汇与汉语等级大纲》に規定される
甲乙丙丁の各級の約8800語をベースに作成されており、全部で9933語が収録されております。
準一級はおおよそ7500語レベルと言われていますので、
甲乙丙級(5958語)の全てとその他成語・慣用句をしっかり身につければ
語彙力としては合格レベルに到達するはずです(普段から生词にアンテナを立てる前提)。
また、丁級(3975語)に収録されている語彙は難易度がグッと上がり、
これは一級の足がかりになるでしょう。
そしてここまでの語彙力をリスニングで身につけることが出来るかがこれからの課題です。
ですが、今回のことで「きっと出来るはずだ」という強い確信も持てています。
物事の習得において、ある段階で高い壁を感じることも
いま出来ることを続けていく内に気づいたら簡単に超えられる壁になっていることがあります。
スラスラ読めない文章、見覚えのない単語だらけの単語帳、全く聴き取れない会話、
こういったものも、やさしい教材をたくさんこなすことで克服出来る地力がついてきます。
語学においては、高負荷の(=使いこなせない)教材を汗をかきながら頑張るより
やさしいものをたくさんやることの方が遙かに力がつくはず(という仮説2)。
ということで今回は単語帳を眺めていきましたが、いろいろな発見がありました!
自分の中のいまある語彙を整理するのにも効果的でしょう。
正確には、生の中国語に沢山触れることで初めて生きてくる学習法になるかと思います。
長くなりましたが今回はここまでにします。
それではまた。